タレント

パチパチパンチでおなじみの島木譲二さん逝去。

2016年1216日、大阪名物「パチパチパンチ」でおなじみの吉本新喜劇の俳優・島木譲二さんがお亡くなりになられました。死因は脳溢血。72歳でした。

(※画像:東京スポーツ新聞社)

島木譲二さんプロフィール

本名:濱 伸二
生年月日: 1944年9月13日
出生地:兵庫県尼崎市
身長:173 cm
血液型:AB型
事務所:よしもとクリエイティブ・エージェンシー

千日前界隈で遭遇

2011年に体調を壊し、芸能活動を休止し、自宅療養していたそうです。数年前、千日前界隈で何度かお見かけしたことがありましたが、そういえば最近見ないなと思いましたが、ずっと体調を崩されていたんですね。

子どもの頃、土曜は学校から帰ったら吉本新喜劇を見ていましたが、パチパチパンチをはじめ、ポコポコヘッド、カンカンヘッドなど身体をはったギャグで、ちょうどその頃大活躍されてました。ご冥福をお祈りします。

【島木譲二さんのネタ】

 

難波に住んで8年ちょっとになりますが、島木譲二さんに限らず、千日前界隈に行くと吉本の芸人さんにはよく遭遇します。

肉吸(にくすい)でおなじみの「千とせ」や、ダウンタウンのお二人も大好きな「信濃そば」とか、あの界隈で池乃めだかさんや坂田師匠とかは普通にお見かけしたことがありますし、名前わからんけど若手の人もNGK近辺にはたくさんいます。baseよしもとがあった頃は、笑い飯とかもよく見ました。

というか、前に住んでいたマンションには吉本の芸人さんも住んでおられました。けっこうな大御所で、そのマンションの最上階1フロアを借りられていました。

同じマンションに住んでいた芸人さん

で、誰やねんというと、前田五郎さんです。坂田利夫さんといっしょに「コメディNo.1」を組み、なんばグランド花月などの舞台を中心に活躍されていました。

 

娘の前田真希さん、前田まみさんは吉本新劇の団員で、前田五郎が吉本を止められた後も娘さんたちは舞台で活躍されています。なお、ビートたけしさんの妻である北野幹子さんも、前田五郎さんの弟子だったみたいですね。

 

2009年4月、前田五郎さんは同じ事務所の中田カウスさんへの脅迫状送付事件に関与していたと報道され、休養を経て、9月に契約を解除されます。その頃、よくワイドショーなどに取り上げられてましたが、実はそのときに、前田五郎さんが同じマンションに住んでいることを知りました。

 

個性豊かな隣人さん

上記の騒動が起こっていた頃、マンションの玄関を出ると、道路を挟んで向かいの歩道のところに報道陣とおぼしきカメラをぶら下げた男が十名前後並んでいました。異様な風景に、何かあったのかな?くらいのことは思いましたが、特に確認することもなく2、3日が過ぎたある日、外からマンションに帰ってきたときに、隣の部屋の男性とエレベーターでいっしょになりました。

この隣人の男性もかなりキャラの濃かった人で、部屋がきまった後、仲介業者の方に「ここはファミリーマンションってことですけど、挨拶にうかがった方がいいですかね?」と訊くと、「そうですね。一人暮らし中心のマンションだと嫌がられる方もいますけど、ここはワンフロア2戸のファミリータイプですからね。ご挨拶にいっておいてもいいと思います」とアドバイスをもらい、従順なぼくは高島屋でケーキを買って、引越し翌日の夕方にご挨拶にうかがいました。

インターフォンを押し、無反応だったので、留守かな?と思いつつ、もう一回押してみようかなと思ったちょうどその時くらいに「はい?」と訝しげな返事をする、野太い声が返ってきました。

あれ? 僕の想定では時間的にもお隣の奥さんが夕飯でもつくってて、ちょっと手が離せなくて対応が遅れたのかなくらいに思っていたのが、案に反してめちゃくちゃ強面な感じの野太い声が返ってきた・・・。

「すみません、お隣に引っ越して来たものなんですけど、ご挨拶にうかがいまして」動揺しつつも、なんとかそれだけ言うと、「あ、わざわざすみません」打って変わってやさしい声になったので、ちょっとだけ安心する。

 

しかしながら、そこからなかなか玄関に出てきてくれない。

たぶん1分以上は余裕で待ったと思う。ご主人は土日勤務の平日お休みの仕事をされていて、今日がその休日だったんだ。で、家でゆっくりくつろいでいたところ、突然の来客に驚き、あわてて寝巻きから小マシな格好に着替えていたりするのもかもしれん。高島屋で買ったケーキをぶら下げつつ、無駄に待たされるのでそんな設定を勝手に考えていたら、唐突にガチャっとドアが開きました。

 

めちゃ、びびりました。絵に描いたような強面のお兄さんだったからです。年の頃は40手前くらい。白髪というよりかはシルバーといった感じの白い短髪に、大きな目。体格は大きく、長袖のカットソーの袖先から垣間見える手の甲にはタトゥが入っていました。もっというと、そのお兄さんの背後には奥の部屋につながる一本の廊下が見え、ピンクの照明に、壁には何やら漢字が書かれてるっぽい掛け軸、玄関にはふにゃっと左側に折れた女性のロングブーツ。

瞬間的にいろんなことが頭を過ぎり、どこがファミリー層のマンションやねん、と心中でつっこみを入れましたが(不動産の仲介業者に)、「いやー、ほんとわざわざすみなせん」とひとなつっこい笑顔で声をかけられ、我に返りました。お兄さん、見た目はすごく怖かったですが話すとすごくいい人で、挨拶もそこそこにお暇しようかなと思うと、いろいろとこのマンションにまつわる話をしてくれました。

いわく、今はいなくなったけど、上階に水商売をしている韓国人女性が住んでいて、アフターか愛人かなんかしらんけど男を部屋に連れ込み、上からゴミとかコンドームとかが落ちてくる。また、元のマンションのオーナーが自己破産してこの物件が競売にかけられ、名古屋の企業が買い取った。その際に各部屋の現在の賃料が掲載された資料が出回り、新築当初(97年)から住んでいる自分の部屋が一番家賃が高いことがわかって、そこへ持ってきて上からゴミが降ってくるのに納得がいかず、新しいオーナーに賃下げ交渉をした。しかし認められなかったので、「下げるまで家賃払わん」と実際にそうしたら、チンピラ風の男が何回か部屋まで来たけど、そのつど追い返した。と、だいたいそんなことをおっしゃって、最後に「まあ、そんなわけでここの今のオーナー会社は無茶しよるし、普通の企業とかとはちょっと違いますわ。なんかあったら、いつでも声かけてください」と隣人の男性(家賃払わんのも無茶ですが・・・)。

 

それを聞きつつ、ぼくはいろいろ不安になっていたのですが、あなた自体は何をされているのですか?というのがずっと気になってました。手の甲のタトゥ、漢字の掛け軸、ピンクの照明、ふにゃっとなった女性のロングブーツが頭を過ぎるというか、熱弁をふるう眼前の彼やその後ろにそれらの風景が現在進行形で広がっています。

ドンキーコングやないねんから

結論からいいますと、隣人の方はタトゥの彫り師さんでした。別に住居があって、ここは店舗として使っている、女も住まわしていたりする、とかそんなことをおっしゃっていました。ひとまず謎は解消されましたが、なんとなく不安は残った感じで、ひとまず「どこがファミリー層のマンションやねん」と再度心中でつっこみを入れておきました。こんな強面のタトゥ職人のお兄さんに、あんな可愛いケーキ渡してよかったのかな、とかもちょっと思いました。

 

前置きが長くなりましたが、その隣人さんとある日マンションでいっしょになったときに、「いま、ゴローさんの件でいろいろ大変ですよね」と話しかけられました。「ゴローさん」がなんのことかわからなかったので、なんですか?と問い返すと、「あれ、知りません? うちのマンションの最上階に、前田五郎さん住んでるの」と言われ、合点がいきました。

「それでマンション前の報道陣っぽいのがいるんですね」「そうそう。あいつら、ほんま鬱陶しいでしょ。今日、上からバナナ投げたりましてん」そういうとうれしそうに笑われましたが、僕はえーと思いつつ、「そんな、ドンキーコングやないんですから」と、やんわりとつっこみを入れておきました。

モンスターエンジンの人もいた

そのマンションには2014年の夏まで住んでいましたが、退去手続きの確認に来た管理会社の人に、「前田五郎さんとか、お隣の方とか、このマンションはいろいろ大変でしたね」と声をかけると、「あー、そうか、○○さんはけっこう長いから、いろいろご存知ですね」とうれしそうにしゃべり出し、前田五郎さんに関してはあの騒動の後家賃が滞納され、「最後、ぼくが引導を渡したんですよ」と担当の人。

今はいませんけど、モンスターエンジンの人も住んでたんですよ、とかも言ってました。ぜんぜん気づかんかったけど、前田五郎さんも住んでるって知ってから何度かお見かけするようになったし、もしかしたらすれ違ってたけど認識していなかっただけかもしれません。