レンタルDVDのタイトルを伏せ、作品の特徴を現したキャッチコピーだけを提示するTSUTAYAの「NOTジャケ借」 がTwitterを中心に注目を集めています。

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TSUTAYAの「NOTジャケ借」

作品の特徴をキャッチコピーとジャンルのみで選ぶスリル

DVDのタイトル、ジャケットは伏せられ、作品の内容を知る手がかりとなるのは、提示されている映画のジャンルと店員が考えたというキャッチコピーだけ。

「ジジイがロックでカッコイイ」「相変わらず、よくしゃべる」「●●●になっても友達は大切にしよう。」「可愛いずくめ」「カッコ良すぎて鳥肌モノの音と音のぶつかり合い」「暴力に正義もへったくれもない。」「青春バカ騒ぎ」「大切な人のためなら何をしてもええのんか?」「おままごとみたいなリアル感。」

といった感じです。いずれも作品は旧作で、レンタルの大半を占める新作だけにとどまらず、埋もれている旧作の名作をもっと多くの人に知ってもらいたいと始められた企画のようです。

SNSでまたたく間に情報が拡散

「NOTジャケ借」は、2015年10月、TSUTAYA馬事公苑店でスタートしました。

特に大きな話題にもなっていなかったようですが、1月5日にみんと9日CCさくら(@ykt0217)さんが発したツイートでバズり、情報が一気に拡散。この1週間のうちに実施店舗も27店舗に拡大したようです(1月15日現在)。

昨日のサンジャポでもこの話題が取り上げられ、レポーターの安藤なつ(メイプル超合金)も現場でキャッチコピーを考案。気に入られて、一部店舗で安藤なつが考えたコピーも設置されるそうです。

盛岡のさわや書店の文庫Xが元ネタ

作品のタイトルを伏せて文庫本を販売した、さわや書店フェザン店の「文庫X」が昨年話題を呼びました。

こちらもネットなどで一気に情報が拡散し、さわや書店以外の書店からも取り扱いと連絡が殺到。現在では47都道府県のさまざまなお店で取り扱われています。

(取り扱い書店の一覧はこちら

どうしてもこの本を一人でも多くの方に届けたい。けど、普通にPOPに本の魅力を書いても他との差別化は図れないし、埋もれてしまう。そこで考えられたのが表紙を覆い、タイトルを隠して販売するという「文庫X」という手法だったわけですが、見事にその目論見が成功。大きな話題となりました。

隠されると知りたくなってしまうという人間の心理をうまくついているPR手法だったと思います。

思いもよらないものに出会う喜び

サンジャポでは同話題を取り上げたときに、コメンテーターとしてゲスト出演していたライムスターの宇多丸さんが「昔は映画二本立てとかあって、目当てじゃない方の映画を抱き合わせで観て、そっちの方がよかったみたいなこともあった」という意味合いの発言をされ(正確な引用ではありません)、意図しないものとの出会いを推奨するのはいいことだという論調でした。

 

僕も同意見で、お店の予約情報から買いたい家電の最安値まで、インターネットでたいていのものは調べられる時代で、ちょっと知っているもの、知りたいと思っているものへの情報はいくらでも吸収できます。

一方で、“まったく知らないもの”に関しては検索ワードを入れるすべもないし、そもそも知りたいとも思っていないので、基本的には触れることはありません。

 

ただ、未知のものとの出会いがないということは、自分の知っているもののジャンルのなかだけで物事を見ているということで、その観点からも知らない分野に足を踏み入れるというのはいいことだと思います。


失敗作だったとしても視野は広がる

実際に「NOTジャケ借」でも、借りてみて全然おもろなかったみたいなこともあると思いますが、その失敗もふくめて、やっぱりいろんなものに触れらることの優位性はあると思います(おもしろい、おもしろくないということも自分で判断できますし)。

 

書籍も同じで、買うものが決まっている場合は、アマゾンで発注するのが最も便利だし、そのようにすればいいと思います(僕もよく利用しています)。

一方で、実店舗の本屋さんに行くと、自身が目的としているもの以外の本との出会いがたくさんあります。特に最近増えてきているセレクト系の書店ではそれが顕著で、作家の名前順では並んでいない棚のつらなりを見ているだけでも、新しい発見がきっとあると思います。

 

そんな思いもあって町の本屋さんを紹介するサイトをつくってみた感じですが、別に表紙やタイトルが隠されているわけではありませんが、未知のジャンルや知らなかった作品などとの“思いもかけぬ出会い”がそこにはあるのではないかと思います。