2019年8月25日のヤクルト戦終了後の鳥谷敬(阪神タイガース)が意味深な発言をしました。
いわく、「自分も最後(の打席)かもしれない」と。
これは、早大時代から慣れ親しんだ神宮での今季ラスト試合について報道陣から尋ねられた質問に対しての答えだったそうですが、その発言内容から「今季で引退!?」と話題になっています。
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鳥谷敬、今季で引退か!?
鳥谷敬 プロフィール
- 出身地 東京都東村山市
- 生年月日 1981年6月26日
- 身長 体重 180cm 79kg
- 投球・打席 右投左打
- ポジション 遊撃手、三塁手、二塁手
- プロ入り 2003年 自由獲得枠
- 年俸 4億円(2019年)※2015年から5年契約
- 経歴 聖望学園高等学校-早稲田大学-阪神タイガース (2004 – )
5年契約の最終年
鳥谷が意味深「最後になるかも…」神宮最終戦で遊安 #鳥谷敬 #hanshin #hanshintigershttps://t.co/6lcsSNuhNo
— 日刊スポーツ (@nikkansports) August 25, 2019
プロフィールのところにあるように、今季が5年契約の最終年となります。
それだけに、シーズンオフの契約更改が気になるところでしたが、鳥谷のこれまでの功績を考えると、いくなり自由契約、つまり戦力外通告が行われる可能性は極めて低いでしょう。
といって、今シーズンの働きを見ている限り、「戦力」として考えるとなかなか厳しいものがあり、仮に契約更改をするにしても大幅な減俸は仕方がないところだと思われます。
代打の切り札として使えない弱み
主力としてバリバリやっていたレギュラー選手が、ベテランになった晩年、代打の切り札として活躍するケースは少なくなりません。
阪神のこの20年くらいだけを見ても…
- 真弓明信
- 八木裕
- 桧山進次郎
- 関本健太郎
といった名前がすぐにあがってきます。
じゃ、鳥谷もと思うんですけど、どうも鳥谷は一打席で勝負するタイプではないというか、もっと直接的にうと、代打にそれほど向いている選手ではないように感じます。
じゃあ、といっていまからレギュラーを張ってバリバリやれるのかというと、それも現実的ではありません。
ショートを守っていた選手が晩年サードやファーストに回りってケースもよくあり、実際、昨年、一昨年とかそんな感じになってましたが、鳥谷のサードはなかなかにやばかった。
じゃ、ショートに戻すのかっていうと、若い頃のように1年間バリバリできないし、ひいき目に見てもちょっとしんどいでしょう。
とネガティブなことばっか書いてますが、代打の切り札として活躍してくれたら、あと数年鳥谷の活躍が観られるのに!と僕も思ってるんですけど、ここ数年見てると、どうも代打の成功率も低いし、なかなか厳しい感じですよね…。
引退後はコーチ、監督?
まだ今季で引退するかどうかはわかりませんが、遠からず引退となったとき、間違いなく阪神の首脳陣入りはするでしょう。
(長期契約するときに、メジャー行きを思いとどまらせるための条件として、たぶんそうした項目は含まれていると予想されます)
仮にそうした条項が契約になかったとしても、功労者の鳥谷には球団も何かしらのポストは確実に用意するでしょう。
で、ゆくゆくは監督というのが既定路線かなと思うんですけど、実現するかなあ。
(期待してるわけでも、懸念しているわけでもありません)
続報・鳥谷に引退勧告へ。事実上の戦力外!?
阪神のユニホームは脱ぐことに
※2019年8月30日追記
阪神鳥谷に“引退勧告” 事実上の戦力外で退団へ#阪神タイガース #鳥谷敬https://t.co/OZBtMpPSqp
— 日刊スポーツ (@nikkansports) August 29, 2019
本日の報道で、鳥谷が球団から引退勧告を受けていたことがわかりました。
先日の神宮球場での試合終了後に飛び出した「自分も最後(の打席)かもしれない」はこうした裏事情を受けてのものだったんですね。
生え抜きの功労者だけに、球団は引退勧告だけではなく、その後のポストも当然打診したと思われますが、鳥谷本人が現役にこだわった場合、他球団への移籍を模索することになります。
いずれにしても、現役選手としてタイガースの縦縞ユニホームは脱ぐことになるわけで、一ファンとして寂しいというのはもちろんありますが、本人がまだやりたい!と思い、それを受け入れてくれる球団があれば、めっちゃ応援したいとは思います。
球団の鳥谷への引退勧告の是非
これだけの功労者に、その扱いはひどいという声もあるかもですが、個人的には仕方がないかなと思います。
鳥谷の年俸は推定4億(今季が複数年契約の最終年)。
グッズの売り上げなどがあるとはいえ、今の鳥谷の成績でこの水準の年俸はかなりの高額というか、採算は全然あいません。
といって、「現役を続けたい」という鳥谷に、じゃあ、大幅減俸で来期は3,000万円とかも言えないでしょう。
球団としても若手の育成も急務だし、今年のように飼い殺しのような状態で一軍に帯同させるのも大きなマイナスですし(本人・球団の双方にとって)、何よりも成績がすべのプロの世界ですから、これは仕方ないと思います。
あと、球団の肩を持つわけではありませんが、「これだけの功労者に」と怒るファンの方の心理もわかりますが、当然、コーチなりなんなりのポストも打診しているはずで、「これだけの功労者」だからこそ、あえて勧告しているともいえます。
(近年その存在の取り扱いが微妙になっていたので、引導をわたすカタチでそこをはっきりさせる。また、これだけの選手だけに、できればタイガースオンリーで終わってほしい。といった感じでしょうか。もし、ポストの打診なく、単なるクビをいきなり言いたわしたんなら問題ありだとは思います。)
で、筋を通したうえで、鳥谷がまだやれる!と現役にこだわる場合は、それも容認というか、自由契約なので当然そこは自由に動けます。
他球団なら、この状況なら「3000万で受け入れる」とかもスムーズと言うか、現実的にそういったことがやりやすいでしょう。
(横浜から引退勧告を受け、自由契約を経て広島にいった石井琢朗のときがそんな感じでしたよね)
ちなみに、石井は同じケースで、年俸1億2500万円から2000万円となっています。
さいごに
早稲田大学時代の同期である青木宣親(ヤクルトスワローズ)がまだバリバリやって好成績を上げてるだけに、鳥谷ももう一花いけるんちゃうんという気持ちもありますが、やはりそこはプロの世界、成績がすべてを物語っている感じです。
(そういえば、去年か一昨年かに、鳥谷と青木が対談してるテレビ番組やってましたよね)
まあ、去就はどうなるかわかりませんが、今季の成績は本人も不甲斐ないと感じていると思うので、今以上の活躍を期待したいですね。