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近大が図書館を新設。松岡正剛さんセレクトで「松丸本舗」の再来!? 蔵書の3割、約2万冊が漫画に。

近大マグロをはじめ、ユニークな広告やすべての出願をネットで行う「完全ネット出願」、著名人を呼んでの入学イベントなど、何かと話題の近大。今度は新しい図書館をつくるようで、そのユニークな取り組みがさっそく話題になっているようです。

※画像はイメージです。

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躍進が続く近大

仕事でいろんな大学に行かせてもら機会がありますが、最近の大学はどこも年々進化している感じで、学びの制度やカリキュラムはもちろん、施設・設備も充実しており、居心地のいい空間になっていることが多いです。

 

近大にもここ数年の間に何度か仕事でお邪魔したことがありますが、新しい校舎が建ったり、何かとアップデートされているわけですが、今回は新たに図書館を作るとのこと。

近大マグロ以降、躍進が続く近大ですが、現在志願者数は3年連続で日本一となり、2016年の志願者数は11万9915人。10年間で倍以上の人数になっています。その裏には、制度や施設・設備面のさまざまな改革があるわけですが、今回の新図書館の開設もその一環と受け取っていいのではないでしょうか。

 

蔵書は松岡正剛さんがセレクト

それでは、具体的な図書館の中身について見てみましょう。

1階に学術書など約3万冊、2階に世相を映す漫画や新書、文庫本約4万冊を置く。著者やジャンルで分類せず、棚ごとに「文学をマンガする」「近大生のためのハローワーク」といったテーマを設定。「恋する女の生きる道」の棚には、同じ名前の2人の少女が主人公の「NANA」や高校生の恋愛を描いた「君に届け」などの漫画のほか、「ロミオとジュリエット」(シェークスピア)、「恋愛しない若者たち」(牛窪恵)などの文庫や新書を並べる。

※読売新聞より引用

これらの蔵書をセレクトしたのが編集工学研究所所長の松岡正剛さん(72)。“松岡さんのセレクト”というと、2009年にJR東京駅前の丸善丸の内本店にオープンさせた「松丸本舗」が思い出されます。

 

[char no=”5″ char=”ウサギさん”]「松丸本舗」って何なんですか?[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]丸善丸の内本店の4階にショップ・イン・ショップという形で2009年にオープンしたお店で、松岡正剛さんがそのお店のプロデュースをしたんだ。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]へえ。普通の本屋さんとは違ったの?[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]書籍のセレクトと、見せ方に大きな特徴があったんだ。例えば、松岡さんをはじめとする著名人の書棚を再現したり。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]わー、それは面白そう![/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]ほかにも、ジャンルや著者による分類にこだわらずテーマごとに棚を特集したり、思わぬところでの本との出合いを演出する仕掛けが話題となったんだ。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]確かに、作家のあいうえお順とかじゃなく、テーマごとに本が並んでいたら、興味のある分野のいろんな本に出合いやすかったり、知らなかった作家さんを発見したり、いろいろ楽しそう![/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]うん、欲しい本を無駄なく快適に購入できるアマゾンなどのネット書店に対抗する試みとしても注目されたんだけど、「自分が知っているもの」「欲しいと思っていたもの」以外の本との出合いが、同店の一番魅力だったと思うよ。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]こういうお店が近くにあると、特に本好きの人にはたまらないですよね。[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]そうなんだけど、「松丸本舗」は実験店舗としての役割を終えたとして、2012年9月30日に残念ながら閉店してしまったんだ。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]そうなんだ、残念。∑(゜■ ゜川)ショック[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]そういった意味では今回近大の新しい図書館が松岡さんのプロデュースということで、どんな空間になっているか楽しみだね。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]そうですね![/char]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迷路のように本棚が組まれた「松丸本舗」。本好きにはたまらない空間でした。

※画像元:
ECOZZERIA

マンガといっしょに小説、専門書を並べる

「松丸本舗」では、テーマに沿ってあらゆる本がいっしょくたに並べられていました。

そこにはマンガもあって、専門書とマンガが並ぶなんてことも普通にあったわけですが、リリースされた記事を読むかぎり、近大の新図書館でもこのフォーマットは踏襲されるようですね。

 

マンガと文学の融合でいうと、評論家の呉智英さんが雑誌「ダ・ヴィンチ」で連載し、後に書籍としてまとめられた「マンガ狂につける薬 」という本を思い出します。

 

[char no=”5″ char=”ウサギさん”]なんですかそれは?[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]「マンガと活字の本を組み合わせて紹介し、関連するテーマとそれがマンガ、活字の本でどのように描かれるのかを分析し、背景にある現代日本文化について考察する」ということをテーマに、毎回文学とマンガが1冊ずつ紹介されるんだ。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]面白そうですね。中身がちょっと気になりました。[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]例えば、「衰退する文学状況を打破」ってテーマでクリストフの『悪童日記』と白土三平の『忍者武芸帳 影丸伝』が並べられたり、「死と生の不条理」ってテーマで楠勝平の『彩雪に舞う・・・』と山田風太郎の『人間臨終図鑑』が並べたり。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]共通するテーマで、文学とマンガという別のジャンルのものを融合しているんですね。[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]なかには、それちょっと無理からちゃいますかみたいなのもあったりするけど、その強引さも含めて面白かったり。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]松岡さんのセレクトも、そういった視点から「このマンガを読むんだったら、併せてこの小説も読んでおくと面白いよ」みたいな感じなんでしょうかね。[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]そうだろうね。日常的にその空間に触れられる近大生がうらやましいね。けど、朗報がひとつあるよ![/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]何ですか?[/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]事前に登録すれば一般の人も利用できる予定なんだって。[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]わー、それは確かに朗報です![/char] [char no=”6″ char=”ヤギさん”]カフェも併設されているそうで、快適で素敵な空間になりそうだね[/char] [char no=”5″ char=”ウサギさん”]ほんとですね![/char]

 

まとめ

とにかく、いろんな意味から楽しみな近大の新図書館。前にも書きましたが、僕は基本的に本は購入して読む派なんですけど、機会があれば一度訪れてみたいと思います。

 

それと、「思わぬ本との出合い」は、セレクトされた本棚があるリアル店舗・図書館ならでは。

近大図書館ほどの規模ではありませんが、街の小さな本屋さんにも、そういった「本との出合い」を演出している面白い本屋さんはたくさんあるので、ぜひ足を向けてみてください。

http://yondoku.jp/