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糸井がFAで阪神に入団した是非について。戦力となって活躍できるのか。

プロ野球のキャンプがスタートしました。FA宣言してオリックスから阪神にやってきた糸井嘉男外野手(35)が右ひざの関節炎で早くも出遅れが心配されていますが、その糸井獲得の是非について考えてみたいと思います。

画像元:日刊スポーツ

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昨シーズンの成績と移籍の経緯

オリックスに在籍した昨シーズンの成績は、143試合に出場し、打率.306(163安打)、本塁打17、打点70、盗塁53という好成績を残し、35歳という年齢にもかかわらずキャリアハイに近い数字を残しました。

タイトルとしては盗塁王を獲得し、大石大二郎、福本豊の34歳11ヶ月を約3ヶ月ほど上回る、史上最年長盗塁王となりました(35歳で50盗塁以上を記録したのも福本豊以来)。

 

シーズン終了後にFA宣言し、在籍球団であったオリックスも引き留めにかかりましたが、4年総額18億円超で阪神に移籍することがきましたりました。

 

糸井移籍の是非

チーム事情などに関係なく、糸井選手単体で見た場合、かなりすばらしい選手なので、その選手の加入は少なからずチームにとってプラスになるはずです。

しかしながら、チーム編成に、補強の優先順位、既存の選手との兼ね合いななどもありますので、一概にいい選手を取ることが、即いい補強ということになりません(4番バッターばかりを集めた昔の巨人がいい例でしょう)。

 

では、今の阪神の場合、どうなのでしょうか。

まっさきに補強すべきは、4番打者でしょう。新外国人としてエリック・キャンベルを獲得しましたが、彼が4番として活躍できるかは未知数です。

ゴメスが退団した後釜には福留のファーストコンバート、同じく原口のキャッチャーからのコンバートなどが話題になっていますが今のところ確定的なものではなく、理想をいうとファーストを守れる4番打者が補強できるといいのですが(2月1日現在、それができていませんが)。

 

一方、外野は現有戦力でいうと新人王を取った高山、中心選手の福留がケガがさえなければレギュラーが確定的で、そこに糸井が加入となると、外野陣がほぼ固まってしまいます。

レギュラーが固定されるのはいいことですが、作シーズンは「超変革」をスローガンに、横田、江越などの若手を育てようと積極的に先発で使っていましたが、もうそういうのはなしなんや、というのがひとつあります。

 

糸井、福留(今年40歳)の年齢的なことも考えると、若手の育成は急務ですが、昨年の方針と打って変わって、糸井の加入によって昨年より若手が出る機会は減りそうです(高山は別として)。

福留がファーストに回ったら多少は改善されるでしょうが、その布陣がチームとして果たしていいバランスなのかという問題もありますし、これらの観点から、糸井の補強がチームの状況的に決して「最良」とはいえないように思います。

1番、3番タイプのバッターの増殖

先に名前の出た糸井、福留、そして鳥谷、さらにケガをしている西岡も入れてもいいかもしれませんが、今名前を挙げたベテランすべてが1番、3番タイプなんですよね(福留は5番でもしっくりくるけど)。

足の速さ、長打力など、多少の能力の違いが分かれるステータスはありますが、大枠で見た場合、打率型・中距離型の左バッター(西岡はスイッチですが)で、本当にキャラがかぶっています。

 

そこで上の段でもいいましたが、今チーム編成的に必要なのは、中心として4番を任せられる右バッターで、その重責をキャンベルがまかなってくれたらいいんですけど、いずれにしても重点ポイントのズレを感じざるを得ません。

内野の布陣も心配・・・

ちなみに、内野の布陣に目を移すとクビを切ったゴメスの後のファーストに誰を据えるねんていうのが一番の懸念材料ですが、果たしてどのようなカタチにおさまるのか、楽しみというよりかは不安ですね・・・。

 

サード・キャンベル、ショート・鳥谷か北条、セカンド・北条か鳥谷、もしくは上本、西岡、ファースト・謎という感じで、キャンベルが去年のヘイグみたいなことになったら目も当てられなくなります。

 

個人的に上本がかなり好きなので、もう今年こそはとかいうてるような年齢でもないですが、一本立ちというか、覚醒してくれて1番で固定できるようになったらうれしいんですけどね(ポテンシャル的には.280、10本、30盗塁くらいは普通にやっても全然おかしくないんですけどね)。

 

あとは名前挙げてなかったけど、大和を使うべきでないかと。内野でも外野でもいいんだけど、糸井が来たことで外野はますます難しくなったので内野しかないかもだけど、あの守備は1年間通してみたときにかなりの貢献度というか、戦力になると思います。

 

いかんせん、金本監督は守備より攻撃を重視する傾向があるように思われ(今年度のドラフトで佐々木ではなく大山にいったことでも如実です)、僕自身も正直打ち勝つ野球をしてくれるほうが見ていて楽しいというのはあるのですが、本当に強いチームを作ろうと思ったら、監督時代の落合や野村、森、広岡さんたちがそうであったように、守備中心で考えないと強力なチームの基盤はなかなか固まらないと思います。

まとめ

糸井選手は大好きで、来てくれることに感謝の気持ちしかないのですが、個人的にはオリックスに残留し、そこで活躍してくれた方が双方にとってよかったかなとは思ったりはしています。

てか、大卒のドラ1でい1年目からガンガン使う気ないんやったら、佐々木外してまで大山取りにいくなよとも思ったりしますが、どうにも今のチーム編成や方針からはチームが強くなっていく道筋が明確に見えてこない・・・。

 

今年は優勝しないくていいので、若手の底上げしてください。

個人的に、一選手として糸井選手の活躍には期待しますが。

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