昨年、調教師免許に合格し、騎手引退し武幸四郎(38)。
いわずと知れた天才ジョッキー・武豊の弟ですが、いよいよその引退が迫ってきました。
調教師として新たな一歩を踏み出す武幸四郎騎手のこてまでと、これからについて書いてみたいと思います。
※画像元=JRAホームページ
武幸四郎、デビュー時の思い出。
デビューは1997年。3月1日が初騎乗で、翌日に開催されたメインレースG2のマイラーズカップをオースミタイクーンで勝利。
JRA初勝利が重賞で、しかもデビュー2日目での重賞勝利はJRA史上最短記録となり、スター騎手だった兄・武豊の弟ということもあって、当時大きな話題をさらいました。
ちなみに、このオースミタイクーンを管理していたの父親でもある武邦彦調教師で、同じ日に中山競馬場で行われていたGⅡ弥生賞で兄・武豊もラニングゲイルで勝利。
「同日兄弟重賞制覇」という珍しい記録も付加され、本当に華々しいデビューとなったのでした。
個人的にもこの日のことは印象に残っています。
当時大学生で、深夜5時までやってる総合型のアミューズメント施設でアルバイトをしていて、いっしょに働く先輩の紹介で、春休み限定で石屋さんのアルバイトにも行き、朝から奈良公園の近くの博物館建設現場にも行っていたのでした。
朝五時までバイトし、2時間弱仮眠をとって、石屋の大将のバンにピックアップしてもらって奈良の博物館の現場まで行き、製図に指定されている石材を石材置き場から施工現場に運ぶという、なかなか過酷な労働に従事していたのでした。
競馬のあった日曜はさすがに休みでしたが、いっしょに石屋のバイトにも行っていたバイト先の先輩とこの頃よく競馬をやっていて、翌日の月曜日は幸四郎の話題でもちきりでした。
武豊の次代のスターをつくるJRAの陰謀とかなんとかいってましたが、オースミタイクーンが11番人気という穴馬だったし、管理してるのは親父だし、兄貴まで同じ日に重賞を勝っちゃうし、あまりにもよくできた話すぎて、思わずうがった見方にもなったのでした(馬券もはずれてましたね)。
騎手としての成績。引退レースの騎乗馬は?
先週終了時点で、通産省理数は692勝。うち重賞勝利数は28。
G1は下記の6勝。
- 2000年 秋華賞(ティコティコタック)
- 2003年 NHKマイルカップ(ウインクリューガー)
- 2006年 菊花賞(ソングオブウインド)
- 2013年 優駿牝馬、秋華賞、エリザベス女王杯(メイショウマンボ)
先日、こちらの記事で取り上げたブロードアピールの豪脚を引き出したのも武幸四郎でしたね。
2009年ころは目だって騎乗数も減り、成績も落ちていきましたが、2013年にメイショウマンボとのコンビで久々に大舞台で活躍、G1レース3勝を上げました。
印象としては大舞台で穴をあけるというのがパブリックな幸四郎のイメージとしてあると思いますが、引退日となる京都2開催最終週となる2月26日の騎乗に注目ですね。
特にメインの阪急杯(GⅢ)で騎乗があるのか気になるところですが、出てくれば盛り上がるでしょう。
(同レースは時期的に騎手や調教師の引退レースになることも多く、比較的近いところで印象に残っているものだと、松永幹夫騎手(現・調教師)がブルーショットガン(同レースでは11番人気)で勝利し、引退の花道を飾っています)
彼女、結婚などプライベートについて
2003年、フジテレビアナウンサーの「アヤパン」こと、高島彩さんとの交際がスクープされていましたが、その後破局。高島さんはゆずの北川悠人と結婚されました。
それ以降、武幸四郎に関してはこれといった報道はされておらず、現在も独身のようです。
「ジャンクスポーツ」などでもよく話題になっていましたが、幸四郎の合コン好きは有名で、いろいろと遊んではいると思いますが、引退し調教師となるのを期に家庭を持つのかどうか、ちょっと気になるところですね。
プライベートの事件でいうと、2011年に京都の飲食店で居合わせた客の男性とトラブルになり、顔などを殴られる暴行を受け、左頬の骨折などの重傷を負い、約4ヶ月間の長期休養を余技なくされました。
(相手男性は傷害事件で立件され、逮捕)
ちなみに、騎手の飲食店での暴行事件とえば、藤田伸二の事件も有名ですが(こちらは殴られたのではなく、態度の悪い従業員の頬を1回殴ったという事件でしたが)、相手に殴りかかるのは論外として、騎手という職業柄、酔った他の客からからまれたりするこも多そうな気がしますね。
調教しての武幸四郎
名ジョッキーで、今は競馬番組での解説などでも知られるアンカツこと安藤克己さんと幸四郎は仲良しで知られていますが、安藤さんが「幸四郎が調教師か~、信じらねえ~」みたいな感じのことを言っていたとのことですが、たぶんみんなが同じようなことを思っていることでしょう(笑)。
永遠の弟キャラというか、頼りなさが武幸四郎の真骨頂ですが、調教師の先生然として組織を運営していく姿がイメージできませんが、そんなこちらの勝手な想像を覆す活躍に期待します。
ちなみに、同時期に菅原泰夫(スガワラヤスオ)、坪憲章(ツボノリアキ)、長浜博之(ナガハマヒロユキ)、成島英春(ナリシマヒデハル)4調教師と、田中博康(タナカヒロヤス)騎手が引退。
栗東の藤田まことこと長浜調教師はアグネスタキオンなどの活躍馬などで有名ですね。
坪調教師は近年さっぱりでしたが、90年代初頭は大活躍されていて、ウィッシュドリームやムービースターなどの馬の名前が思い出されます。
田中博康はクィーンスプマンテで勝った2009年のエリザベス女王杯がやっぱり思い出されます。
テイエムプリキュアとの2頭の大逃げで、圧倒的な一番人気だったブエナビスタ以下を押さえ、まんまと逃げ切り勝ち。三連単の払い戻しが150万円オーバーという超大穴をあけたのでした。
【2009年 エリザベス女王杯】
武豊、幸四郎兄弟の父である武邦彦氏が昨年亡くなりましたが、親子ではなく、今度は弟の武幸四郎厩舎所属の馬に兄の武豊が騎乗するなんて日がくるのも、そう遠くはないかもしれませんね。
今から楽しみです!